ナイフエッジ950ベアリング(デビルクロー)
概要  注意:この工作を模倣しないで下さい。負傷、失明の可能性があります。この工作は、工作機械メーカーが想定している使用方法を逸脱しています。また、操作ミスや、部品の劣化により、大きな事故が起こる可能性があります。

 注意:コースを損傷します。通常の車検では、一般のベアリングと区別が付きませんが、決してレース等で使用しないで下さい。

 ブリッジを高速で越える為には、ローラーがガッチリとフェンスをグリップする必要があります。しかし、ゴムリングローラーを使用すると、通常のコーナーでもグリップしてしまい、タイムが落ちます。
 そこで、ブリッジ通過時には、車体がロールする事を利用して、ベアリングのエッジでフェンスをグリップする方法が一般に利用されます。この方法なら、コーナーでは車体は水平ですから、ベアリングのエッジはフェンスにグリップせず、無用な抵抗が発生しません。  しかし、ベアリングのエッジにはRが付いていますから、グリップ力に限界があり、いくら工夫しても、JC20メートル3.4秒以上になると、コースアウトします。
 本ベアリングは、研磨によって、ベアリングのRを取り去り、グリップ力を向上させたもので、車体が傾いた状態では、ゴムローラーより強力なグリップが得られます。



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研磨(全景):あなたの自己責任で全てを行って下さい
 フライス盤に回転砥石を取り付けます。研磨粉がレールに入ると寿命を縮めますから、かならずガードを取り付けます。
 フライス盤の代わりに、ボール盤にXY送り付きのバイス(5000円くらいからあります)を取り付けても作業出来ます。
 マシンバイスを横送りと水平に取り付け、ここに治具にセットしたベアリングを咥えます。

研磨(アップ):あなたの自己責任で全てを行って下さい
 ベアリングは4個を軸に通して回転する様に取り付けます。この軸を上から見た状態では、送り方向と平行に、前から見た状態では、送り方向に対して、5度程度傾けて取り付けます。
 こうして取り付ける事で、砥石が当たるとベアリングが自ら回転し、回転軸に対して真円に研磨されて行きます。
 砥石は、極軽く押し当てます。前後送りを5〜10μ進めては、砥石を上下させながら、極めてゆっくりと(必ず)左から右へ送ります。

完成
 ベアリングの外径が8.7ミリになれば、完成です。ベアリングとベアリングの間にあった溝が、無くなれば良いのです。
 削りすぎると、シールド板を嵌め込んでいる溝からベアリングが3つに分解してしまいます。

比較
 左がナイフエッジベアリング、右が一般の950ベアリングです。
 ナイフエッジベアリングでは、エッジが鋭くなっているのが、分かります。爪にそっと当てると、グッと食いつきます。

試し切り
 ベアリング鋼は上質のハガネなので、このくらい、鋭いです。