美味しい半熟卵 |
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お店で出て来るゆで卵は実によく出来ています。白身はしっかりと固まっており、黄身はしっとりと固まっており、決してドロリと溶け出したりしません。 実はこのようにゆでるのは難しく、中央にある卵黄は65〜70℃で固まりますが、外側の卵白は75〜80℃以上の温度が必要なのです。 ですから、68度くらいのお湯に20分くらい漬けておくと、卵黄がしっとり美味しく固まった温泉卵が出来ますが、卵白はゆるいゼリー状なので「かぶり付く」と言う訳にはいきません。 そこで、卵白はしっかりと固まり、卵黄はしっとり固まった半熟卵が出来ないかと、色々と実験した結果、必ず成功する方法が分かりましたので、ご紹介します。 |
時々成功した、これまでの方法 |
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まず、経験的には、小さめのお鍋で水から卵を茹で、沸騰したら火を止めて、蓋をしたまま(ゆっくり温度が下がる)2〜3分放置し、その後蓋を外して(急速に温度が下がる)食べごろの温度になったら取り出すという方法で、気候や鍋の大きさによっては、美味しい半熟卵が出来ることが分かっていました。 しかし、気温やお鍋の大きさ、卵の個数が変化すると、この方法は失敗することが多く、運任せなところがあります。 そこで、温度を測りながら茹でて、どのように温度を変化させれば、失敗無く美味しい半熟卵ができるか調べたのでした。 |
必ず成功する、新しい方法 |
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この方法のポイント |
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実験に使った器具 |
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結論が出てしまうと不要なのですが、データ取る過程で使用した装置を紹介します。 |
実験装置全景 |
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電磁調理器とステンレス製鍋、デジタル温度計を使用しています。 |
電磁調理器 |
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非常に古いものです。電磁調理器が珍しかったころのソニー製(Sonetteブランド)の電磁調理器です。 50℃〜100℃の間の任意の温度で保温する機能がありますが、今回は使用していません。 |
温度計 |
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横川の2343デジタルクランプメータ(非常に古いものです)のオプションの温度計を使用しています。 |
鍋蓋の改造 |
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鍋蓋本体に穴を開けるのは嫌なので、鍋の取っ手の取り付けねじと取っ手に穴を開け、ここから温度計を挿入できるようにしました。 |
温度計を取り付けた鍋蓋 |
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鍋蓋に温度計プローブを取り付けたところです。差し込んでいるだけなので、必要に応じて着脱できます。 |
温度表示 |
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温度は液晶にデジタル表示されます。 |
ついでに |
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卵を切る道具も作ってみました。糸鋸の歯の代わりに、0.2mmのステンレス線(予め延伸しておく)をピンと張ったものです。面白いようにゆで卵が切れます。 |