インドアで燻製
概要  燻製は、アウトドアとの関連で説明される事の多い料理ですが、当然インドアでも出来ます。
 ここでは、ぐっと、現実的に、みかん箱と、電熱器、ファン、シリカゲルを使って、自然に頼らず、インドア(台所)で作った燻製を紹介します。
 日本の暑さが燻製作りの敵なので、風乾も野外で行わず、シリカゲルを用いて、冷蔵庫で行います。

・下ごしらえ
 肉は重量の5%の塩(好みにより、香辛料・砂糖)をまぶして、キッチンペーパで巻いて、ラップして、冷蔵庫に入れます。
 一晩で、かなり水が出るので、塩をまぶし直して、キッチンペーパを取り替えて、もう一晩冷蔵庫に保存します。
 (おまけ)この工程で、キッチンペーパーを巻いた材料を、シリカゲルといっしょに、タッパーに入れて冷蔵庫に保存すると、日数を重ねる事で、カチカチになるまで乾かすことができ、長期保存の利く燻製ができます。シリカゲルは、湿ったら取り替えます。
 必要があれば、水につけて塩抜きを行い、(どくは、酒の肴にするので、表面の塩を洗い流す程度にしか、塩抜してません)、燻煙します。
・あとの処理
 豚肉など、火を通して食べるものは、燻製が済んでから、オーブンで火を通します。

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内部配置
 みかん箱はスーパーでくれるので、タダで手に入ります。これを、縦に利用して、底部に、電熱器とファンを、上部に餅焼網を配置します。
 写真では、魚肉ソーセージと、はんぺん、そして、奥に、ベーコンとドライソーセージ(自家製)が入っています。
 はんぺんやかまぼこの燻製は旨いですが、魚肉ソーセージは、(同じ物なのに)おいしくありません。

電熱器
 150Wの電熱器(これには、1900円の設備投資)の上に、製菓用品として売られているステンレスの皿を載せ、そこに、チップを入れます。
 本器は、煙の利用効率が高いので、チップは、大さじ5杯も入れれば、一回燻製が作れます。

ファン
 煙を材料に吹きつけて、短時間で燻煙を行うためのコンベクションファンです。あり合わせのDOS/V用のファン等、何でもOKです。ここでは、ブランドへの飽くなきコダワリから、日本サーボのビーナスファンを使っています。
 ファンには、ネジを付けて、底から浮かせます。

運転中の本器
 みかん箱を閉じて、ガムテープでメバリし、電熱器とファンに通電して燻製します。燻製中は、決してその場を離れてはいけません。なんせ、可燃性のダンボール箱の中で、ウッドチップが煙をだしているのですから…。
 下の方に透明の下敷きを張りつけて、のぞき窓にし、ウッドチップの状態を観察します。

スライダックとタイマ
 左にあるのか、タイマーで、1時間で燻煙を停止します。右下が、スライダックで、電熱器の強さを加減します。
 電熱器は、最初は100Vを加えて、煙が出てきたら、50Vに下げても、発煙が続きます。

出来あがり
 これは、トリの笹身と、豚のヘレ肉を燻製した例です。