二重球面関節による膝
概要  MDXを導入したので、いままで、2つの球を接合して工作していた膝関節の、見た目を改善してみました。

 SJX89で問題であった、関節の醜さが、かなり改善されていますし、NC加工機の威力で、足の曲線もかなり人間らしくなっています。

 MDXは、小さな部品もかなり正確に加工出来るので、今後も、色々な工夫が出来そうです。


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MDXによる加工
 一つのパーツを、2つ割にして、切削しています。
 これは、関節のカップや、ストリングが通る穴(今回は、なんと中で曲がっている)も加工する為です。

横面
 今までは、2つの球を接合した関節だったので、ヒザボシの真中がくぼんでいて妙でしたが、今回は、多少人間らしくなっています。
 足も円錐系ではあんまりなので、幾分か、人間らしい形状に変更しています。

前面
 膝関節の継ぎ目はそれほど目立たずに、滑らかに出来あがっています。足の曲線も自然です。

直角に曲げたところ
 椅子に座った状態です。無理のない形状で90度に屈曲しています。
 欲をいえば、もう少し、膝が尖って欲しいですが、これは、二重関節の宿命です。

正座したところ
 正座した状態です。これも、無理のない形状です。実は、太腿の、脹脛が食いこむ部分には、飛行機の「引込脚」同様、脹脛の形状の窪みがあるのです。そのために、正座しても、足は自然な曲線を保ちます。
 太腿の後ろ側に窪みがある訳ですが、殆どの場合、太腿の後ろ側は見えないので、意外と気になりません。

膝部(前)
 膝の2重関節球はかなり複雑な形状です。人体のカーブと、球面の合成で設計されています。
 このような形は、3DCADの「ブーリアンモデリング」を用いて生成するのですが、稜線と稜線が重なるような場合に、誤動作が多く、苦労するところです。(うう、高級なCADソフトが欲しい)

膝部(後)
 後ろから膝を見ると、太腿の後ろの「脹脛引込用」の「窪み」と、関節に設けられた2つの球面が良く分かります。