人形駆動用モータ
概要  人形の各部を駆動するために、音が静かで、トルクの強いモータを作りました。当面の目的は、肺を駆動する事です。
 人形の内部は断熱性の素材で構成される事が多く、発熱も僅かに押さえなくてはなりません。また、音を静かにするためには、回転数も出来るだけ低くする必要があります。

 このため、希土類磁石を用いて強い磁界を作り、銅損を押さえると同時にトルクを向上させています。
 模型飛行機用のブラシレスモータを作成されている多くの方のHPをおおいに参考にさせていただきました。ありがとう御座いました。


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全体
 モータのシャフトは中空になっており、この部分に雌ネジが切ってあります。その中に長ネジを通して、モータが回ると、この長ネジが直線運動します。
 モータの回転は、相制御用のホール素子で検知されているので、長ネジの位置をサーボ制御することが可能です。
 サーボ位置決め装置としては、精度は劣りますが、かなりコンパクトです。
 このように、ネジを切ったシャフトで直線運動を得る方法は、ステッピングモータを用いて事務機器等でも良く利用されていますが、本モータは、希土類磁石を用いたACサーボモータ(と呼ばれるものは、実はDCブラシレスサーボモータでもある)で駆動しているため、脱調することもなく、驚異的な駆動力があります。

回転子
 本当は4極に着磁した円筒形の磁石が良いのですが、12×7×4の磁石を4枚貼りつけて使っています。
 中心のシャフトは中空で、内部には3ミリのネジを切ってあります。

コイル
 円筒型の鉄心に、トロイダルに巻線しています。
 この巻線方法内側は理想的に電線が配置されますが、コアの外側の電線は有効な磁界を発生しないので、無駄になっています。コアの透磁率が低いと、逆の磁界を作って邪魔をしさえします。
 しかし、他の方法でも、回転方向に直行しない無駄な電線がかなり生じるので、この方法がそれほど劣ることはない模様です。なにより、スッキリ仕上がるところがよろしい

電線引き出し口
 コイルに電線をはんだ付けして、熱収縮チューブで固定しています。このチューブは前後のフランジプレートを固定するのにも使われています。