簡易サーベイメータ
手作り常圧ブタンGM管による
ガイガーカウンタの作り方
ものすごい高電圧(10000V)を使用しています
感電して死ぬ場合もあるので、模倣は自己責任で願います
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ご案内
高圧発生器と検出アンプを内蔵した手作りGMカウンタ
静電気等の電源とトランジスタラジオを利用すれば、簡単に電離放射線の飛来個数を計数することができ、この方法は「紙筒ガイガー計数管」として知られています。しかしこの方法は、静電気を起こす必要がありますし、トランジスタラジオを別途準備する必要があるため、何かと不便です。
そこで、高圧発生回路と検出用のアンプを内蔵したGMカウンタを作成しました。最低限の機能が100均の収納ボックスに収められていて、電池で動作しますから、実験しやすくなっています。
高圧の発生と放電の検出を行う本体(右側)と、GM管(左側)はケーブルで接続して、GM管の交換が容易にできるように工夫しています。
本機は実験用の装置で、幅広い電圧を発生させ、様々な気体の入った「1気圧の」手作りGM管を評価して楽しむのが目的です。
ラジウム鉱石を測定した場合の
動作音を聞いてみる
内部が常圧でガスの種類も限られる手作りGM管には、市販されているものより高い電圧が必要です。このため本機には、極めて高圧の部分があり、充分な知識と技能のある方が組み立ててさえ、感電等の危険があります。また、手作りGM管は気まぐれで、ちょっとした汚れで電流が漏れ、正しく動作しない場合があります。さらに、1日1回程度、GM管のガスを交換する必要があります。つまり、ロクなものではないので、実用的なGM計数装置を欲している方には全く適していません。(ポケットに入るような便利なデジタル式の計数器があるのに、どうしてこんなものが必要であろうか)
本体の構成
本機は5つの部分から構成されています。直流を交流に変換する「インバーター回路」、昇圧用の「トランス」、昇圧された交流から直流を作る「整流回路」、電離放射線からパルスを発生させる「GM管」、GM管の発生するパルスを増幅するパルスアンプです。
上面図
本体の上面には電源スイッチと、3つのボリウム(検出スレッショルド調整、インバーター発振周波数、インバーター出力振幅(電圧調整))それに、検出音が鳴動する小型スピーカーが配置されています。
本体の内部(上側)
本体上側
本体上側には、左から、12Vの電池(単三×8本)、スピーカー、電源スイッチ、パルスアンプ基板、インバーター基板、が配置されています。
本体の内部(下側)
本体上側
本体下側には、昇圧トランスと19段のコッククロフト・ウォウトン整流回路を備えています。
トランスについては、後述します。整流回路は、様々なGM管を実験したいので、高い電圧も出せるよう、19段と多段になっています。最低限動作するだけであれば、これほど段数は不要だと思います。
ここでは、1000Vのファストリカバリダイオードと1200kVのフィルムコンデンサを使用しています。
これらの部品を、ベークのラグ板に組み立てています。ベーク板は絶縁が悪いので、完成後に高周波ワニスを塗って、充分に乾かします。乾燥が不十分だと、絶縁が悪いですし、放電の火花で溶剤が発火するので注意します。 さらに、整流回路がケースに触れると放電しますから、プラスティックのスペーサーでケースから浮かせて取り付けます。
手作りGM管
手作りGM管
高圧を供給するケーブルと、感知したパルスを入力するケーブルの2本が接続されています。ケーブルは1.5C2Vで耐圧が不足している筈ですから、お勧めできません。
GM管の本体は100均の旅行用シャンプーボトルで、底は切り取って、ガスを入れてラップをかぶせます。
GM管の構造
ボトルの中には、丸めた0.1ミリ厚の銅板を入れて、陰極としています。この陰極は円筒面に設けた端子と接触して外部の陰極と接続されます。
陽極はボトルの中央にあり、ボトルの中央を通っています。先端からの放電を防ぐため、先端は丸めておきます。
インバータ基板
インバータ基板
トランスに交流を供給して、高圧を発生させるための基板です。発振波形は三角波で、周波数と振幅が調整できます。高調波が少ない三角波の方が、スイッチングよりトランスの共振調整がスムーズです。
CMOSゲートで積分器とシュミットトリガを構成して発振させ、オーディオパワアンプで電力増幅してトランスを駆動します。基板裏面の配線の一部は、ウレタン被覆線を利用して手軽に行っています。基板は作成中の物で、一部の部品が実装されていません。
パルスアンプ基板
パルスアンプ基板
GM管が発生させたパルスを増幅して、「ピッ、ピッ」と音を鳴らす基板です。鳴動のスレッショルドを調整できます。CMOSゲートで増幅器と無安定マルチを構成しています。基板は作成中の物で、一部の部品が実装されていません。
トランス
トランス
6V−200Vの小型トランスを使用しています。
トランス
トランスは購入すると高価なので、海外の200V用電源アダプタ(ジャンク50円)から外したものを使用しています。 周波数を上げるとより高い電圧でも使用することができます。トランスと整流回路を組み合わせると、共振が生じるので、周波数を調整すると、一層高い電圧が得られます。
回路図
回路図
安価な部品を選んで作ってます。半導体で言えば、74HCU04が高くても50円、NJM2073が100円、HT7550が100円程度で販売されているものです。
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DOKUについて
メイル(doku@newon.org)
「DOKU」は医者を意味しません。「DOKU」は日本語の単語「DOKUTOKU」に由来します。また、それはユニークとオリジナルを意味します。