劇辛を味わう
概要  うどんや蕎麦に七味唐辛子を入れるとおいしさが引き立つように、辛味はさまざまな食べ物のおいしさを引き出してくれます。
 辛味に対する感受性は、食べつづける事で次第に鈍化するので、毎日の食事に辛味を使用する国は地域では、辛さがエスカレートし、他の地方からやってきた人々をして、劇辛と感ぜしめる状態が生じます。
 ああ、そのさわやかで、燃えるような辛さ。辛さの向こうには、実に深いおいしさの世界が広がっています。
 劇辛については、凄い人はとこと凄いです。ドクはタバスコを一本飲み干せる程度ですから、この世界では、ほんの初心者です。

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手作りハバネロオイル(素晴らしさ:★★★★★)
 最近、単に辛いだけの唐辛子としてハバネロが菓子などに使われているのを目にすると、憤りを禁じ得ません。ハバネロは辛さもさることながら、素晴らしい香りを楽しむことができる唐辛子です。
 写真は新鮮なハバネロをオリーブオイルに漬け込んだもので、ハバネロの素晴らしい香りと、心地よい辛さの双方が最も理想的に味わえる、ドクの知る限りもっとも素晴らしい辛味料で、他の辛味料と比較にならない、辛味料の王者とも言える逸品です。
 このオイルは、あるマニアが毎年少量作って分けてくれるので、ドクも一年に1、2本しか入手できないものです。殆どの食材に良く合い、おいしさを高いレベルに引き立ててくれます。辛味の苦手な細君でさえ、その香りの魅力に取り憑かれる程です。
 そのマニアは、また別のマニアが栽培している新鮮なハバネロを分けてもらい、このオイルを作っているのだそうです。
 作り方は毎年工夫して変えているとの事ですが、あらましは、次の通り2年がかりです。簡易製法もあり、それでも結構おいしいそうです。
 ドクは、ハバネロ以外の唐辛子を使って、同様の方法を試みた経験がありますが、このオイルのような素晴らしい香りは出せませんでした。やはり、新鮮なハバネロの入手がポイントになるようです。

【1年目】
 完熟していない、グリーンのハバネロを、洗って半分に切り、種とワタを取ってオリーブオイルに入れ、ゆっくり加熱する。
注:ハバネロを切るときは十分に換気すること。
 一週間ほど寝かした後、一度すべてのハバネロを取り出す。
 オレンジに熟したハバネロを、洗って半分に切り、種とワタを取って、先ほどのオイルに漬け込み冷蔵庫で保存する。
【2年目】
 オレンジに熟したハバネロを、洗って半分に切り、種とワタを取ってエキストラバージンオイルに漬け込む。
 1年目に作ったオイルを、1/5ほど加える。
 一週間ほど寝せば使用できる。

【簡易製法】
 オレンジに熟したハバネロを、洗って半分に切り、種とワタを取ってエキストラバージンオイルに漬け込み、一週間ほど寝かせる。(これでも、十分おいしいものができる)

島とうがらし(爽やかさ:★★★★☆)
 通常、沖縄の島唐辛子は、形のまま泡盛に漬けて売られています。これも、大変おいしいものですが、今回入手したのは、すりつぶして、泡盛と混ぜた商品です。
 辛さは控えめですが、唐辛子の香りの爽やかさと、軽やかな辛味が素晴らしいです。流石に、暑い地方だけあって、何時までもヒリヒリと辛いのではなくて、スカッと辛くて、汗をかいて涼しくなるという感じです。
 生協で売られていました。

アフターデスソースXXX(劇辛度:★★★☆☆)

 ある程度以上からいソースは、風味が劣るものですが、このソースは、辛いながらも、唐辛子の風味が楽しめる逸品です。
 例えば、うどんなら、5滴くらいで、丁度良い辛さになり、経済的ですし、風味も優れています。
 ただし、多少粘りがあるので、普通に使うと、瓶の口にこびり付いて、半分は無駄になってしまいます。そこで、下の写真のように、蓋に直径2ミリの穴を開けて、ここに、竹串を刺しておきます。
 蓋をあけると、内部の竹串にソースが付いていますから、これを、ポトポトと掛ければ、瓶のネジ部分は汚れません。無駄なく使えます。

タバスコ350ml(巨大さ:★★★★☆)
 こんなにでっかいタバスコを見つけました。なんと、350ml入りです。隣においた単三電池と比べると大きさが分かります。
 これなら、じゃんじゃん使えます。700円くらいで買えました。

ハバネロ(劇辛度:★★☆☆☆)
 タバスコの2倍辛いという触れ込みの唐辛子ソースです。しかし、この商品の特徴はこの辛さではありません。バナナやマンゴーなどのピューレを使用したフルーツの甘味と、唐辛子の辛味のハーモニーが最大の魅力です。
 また、タバスコと違って、「酢」の香りが殆どしないので、この香りが苦手な人でも、おいしく食べられます。
 タコスにはもちろん、サンドイッチやサラダなどに一振りすると、見違えるほどおいしくなります。

ブリッキー・ヌー(劇辛度:★★★☆☆)
 「ねずみの糞」という意味のタイの青唐辛子です。辛味は強く爽やかです。
 スープ類に入れると、汁全体においしい辛さが広がります。また、チキンなどにそのまま添えて食べてもおいしいです。
 タイ料理材料の店やタイ物産展で冷凍のものが入手できます。しかし、ビニール袋では、冷凍の状態でも風味が抜けますから、ビンにいれて、冷凍しておくと良いです。
 生のものは検疫の為か、入手困難です。以前、幸運に入手したものは、それは、爽やかな辛さでした。

ドクター・フィール・ホット(劇辛度:★★★★★)
 ドクが抽出に成功した危険な程に辛い調味料です。どんなに辛いものでも平気と思っていたのですが、辛い以上に痛いので、少量でさえ口に入れる事はできません。
 三鷹と呼ばれる日本の唐辛子(鷹の爪)を度数97度のスピリタスと言うウォッカに漬け込みます。一晩漬け込むと、辛さは唐辛子から、ウォッカに溶け出すので、唐辛子を交換します。
 ウォッカは、最初は美しい赤色ですが、交換を繰り返すと、赤黒い色になって来ます。この状態になったら、良く換気した環境で湯煎にして、出来るだけ低温でアルコールを蒸発させます。
 最後にペースト状の物質が残ります。これが、天然物でドクが知る限り、最も辛い究極の劇辛調味料「ドクター・フィール・ホット」です。危険だ、という理由で細君に捨てられてしまいました。