アンクルトリスの楊枝立て
概要  「トリスデハワーイ」のおじさんの爪楊枝立てです。左手にトリス、右手にグラスを持っていてます。40年くらい前の物だと思います。


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前面
 木製で、顔は塗装していません。木肌の色を肌色として使っています。昔は、顔が赤かった、という話もあります。(染めた色素が退色したのだろうか)

背面
 「Canon」というカメラメーカーと同じ名前(ロゴまで同じ)の「洋酒喫茶」の名前が入っています。この店は今もあるのでしょうか?。
 多分トリスが販促の為に、飲み屋の名前を入れて配ったのだと思います。
 トリスは独立した洋酒メーカーで、その後、サントリーに吸収され(そして、サントリーからトリスという酒が出)たと理解していましたが、間違っておりました。
 伏見風工房様からのお便りによりますと、「鳥居信次郎の創業した壽屋で、最初に発売したのが「白札」1929年、2番が1937年のサントリー角瓶、トリスは1950年の発売です。サントリーもトリスも、創業者の「鳥居」から名付けたといわれています。」との事です。
 また、「トリスはサントリーの半分くらいの値段で庶民のウイスキーといわれたものです。その後、白札はホワイトラベルに、トリスの後継者として売り出したのが、RED・レッドだったと思います。」
 「昭和30年代はジョニ黒、オールドパーなどは高値の花、サントリーオールドは大臣クラスの人が危篤になると、天皇陛下からお見舞いに下賜される、というウワサでした。」
 洋酒が高値の花だった当時の世相が偲ばれる、今や貴重な情報ですね。

内部
 楊枝立てですから、内部は爪楊枝が入るようになっています。

洋酒天国
 
 伏見風工房様からは、さらに、当時の雰囲気の伝わる情報を頂きました。
 当時、サントリーから出ていた洋酒天国という小雑誌の写真です。
 表紙にヌードが使われ、当時は衝撃的だったそうです。裏表紙を見ると、実は、ラフをスケッチしているのではなくて、洋酒の絵を書いていた、という洒落まであって、とても楽しい作りです。現在より余程上品で文化的ですね。男性は若き日の開高健ではないか?(名優・太宰久雄に間違いない!、というお便りも別途頂いております)との事です。

お友達
 こちらは、伏見風工房様がお持ちのアンクルトリス。樹脂製でレッドの販促品だそうです。赤いブレザーがすてきです。