キッチンの兆番修理
概要  システムキッチンの足元の戸だなの扉は、「かぶせ兆番」という特殊な兆番が使われ います。
 この兆番はJIS規格のように、定まった規格がなく、各メーカーが必要に応じて作成しているために、壊れたときに、簡単に交換部品が手に入りません。
 そこで、ここでは、壊れた部品をもとに、新しい部品を再生する方法を紹介します。


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壊れた部品
 長年の使用によって、亜鉛ダイキャストの兆番受けが3つに割れてしまいました。せめて、真鍮で出来ていれば、ロウ付けできるのですが、亜鉛合金ではそれも無理です。

形状復元
 平らなアクリル板の上で、油粘度などを使って、壊れた部品を元の形に復元します。壊れて無くなったところは、粘度で補っておきます。
 これを、MDXでスキャンして電子データに変換します。

切削
 スキャンしたデータをもとに、MDXで真鍮の板をけずります。
 金属を削るときは、しっかりとした固定がポイントになります。まず、真鍮の板を2枚用意して、1枚には対角線の位置の角に2箇所のネジを切っておきます。もう一枚の真鍮板を最初の一枚に重ねてはんだ付けしします。これを、ワークプレートの裏からネジでしっかりと固定します。

出来あがり
 削りあがった真鍮板(2枚重ね)をバーナーで加熱すると、半田が外れて、このように、出来あがりです。